アカルイツキ

LIVE MY LIFE♡LOVE&JOY 私らしく。あるがままで正直に生きたい人を応援しています。

「子どもは親を選べない〜虐待の家に生まれて」に参加しました

https://www.instagram.com/p/B4rk0hIg8xV/

「子どもは親を選べない~虐待の家に生まれて」@サイボウズに参加しました。加害と被害はオモテとウラ。やっぱり、「聴く」「聴かれる」の体験は、虐待予防の第一歩だなぁ。まるごと聴く。相談した相手にアドバイスされたら、もう二度と相談してもらえない。全部開ける前に、閉じられる。先週からの学びともいろいろつながり、整理して活動に繋げていきたいなー。#虐待予防 #虐待をなくすためにできること #今日からできること #子どもは親を選べない#サイボウズ #聴く #カウンセラー

 

週末、サイボウズで開催された「子どもは親を選べない〜虐待の家に生まれて」というインタナリバティプロジェクト(internaReberty PROJECT)さんのイベントに参加してきました。

この週末は、非常に関心高いイベントが多くて、どれに行こうかすごく迷ったのですが、参加してよかったです。
サイボウズさんは、Kintoneという自社のテクノロジーを使って、児童虐待防止活動に取り組まれてるそうです。
このオフィスも、明るく開放的で、重い話を聴くのにありがたい環境。
サイボウズの方は、こんな素敵な場所で働いてるのかー!いいなーと思ってしまったw

 


同時に長谷川美祈さんの写真展も開催されていました。
インタナリバティプロジェクトの3人は、長谷川さんの「INTERNAL NOTEBOOK」という写真集の被写体として展示イベントで知り合ったそうです。虐待当事者の目線で、意見を世の中に発信していこう、と活動されています。
実際、当事者の方が大勢の前で声をあげるのは、本当に勇気のいることだと思っています。そして、実際の体験が語られることのパワーは、とても影響があると思うので、このような活動は応援したいという気持ちがあります。

 
インリバの活動メンバーのヤマダカナンさんの著書↓

母になるのがおそろしい (メディアファクトリーのコミックエッセイ)

母になるのがおそろしい (メディアファクトリーのコミックエッセイ)

 

 

このコミックエッセイ、なかなか手に取れなかったんですが、会場で販売があり、購入して読みました。

 これを読んで、田房さんの著作も読み返してしまった^^;;;

 

わたし自身、子育ての出発点が、「育てられたようには育てない」だったので、こういう話は本当に身につまされます。

お母さんのようになりたくない、と思って頑張ってきたのに、なんかどうもお母さんみたいになってしまってる・・・ということに苦しむ話など、リアルに自分の体験を綴られているので、ぜひ読んでみてほしい。
あと、「親を選んで生まれてきた」という美談的な本に対するカナンさんの怒り(本屋で見かけて本を叩きつけたくなる衝動として表現されてます)は、本当に本当に配慮されてほしいなあと思っています。
小学校や中学校とかで、そういう性教育の話するところあるんですよね・・・・(流石に先生がやるやつじゃなくて、PTAが外部講師を読んで話を聞くやつとかにある。。。)
自分がそう思ってるのはいいんです。
映画とかも、大人が選んで観るのはいいと思うんだ。
だけど、いろんな環境の子どもがいる、全員が出席しなきゃならない公立の学校でそれを言うな!と思っています。
それを聞いた子供は、大人を全く信用しなくなるし、相談しなくなる。
だって、自分でどうしようもないことで、そんなこと言われたら、うつむくしかない。
虐待だけじゃなくて、貧困の家庭などでもこれは相談できなくなる、が起こり得ます。
脱線してしまった。この話はまたどこかで書きたい。

さて、イベントは、まず、インリバの3人の自身の体験談を語るところから始まりました。
3人がそれぞれ、自分の身に起きていたことを、自分の言葉で語る。
その時にわからなかったことや後からこのように理解できたこと、を今の自分としてナラティブに語る言葉にはやはり力があります。
そして、自分の被害だけではなくて、被害を受けてきたからこその加害にもきちんと向き合って、そこも話されていることが本当に素晴らしいし、勇気をもらいました。

 

3人のお話の後に、アウェアの事務局長の吉祥眞佐緒さんから「児童虐待とDV〜児童虐待の裏には必ずDVがある」についてのお話がありました。


冒頭、吉祥(よしざき)さんは、女性の方なのですが、お名前からはよく男性に間違えられる話があって、生まれる時に息子を望まれていた両親が、亡くなった祖父の名前をそのままつけた、「女だから」と言う理由でがっかりされたり、放置されて可愛がられないようなことが起きたと言う話がありました。

わたしも、父が男の子が欲しかった、息子しかいらないと言ってはばからない人で、娘に生まれたことを蔑まれていたのですが、そうか、そう言うことを語ることも大切かもなと思いました。ちょっと忘れていたけど、だいぶ思い出した。

児童虐待、DVは、男女ジェンダーの問題である。
と、暴力は支配構造の中で起きることを、説明されました。
その中で、「DVは、受動虐待である」と言う話があり、「タバコの副流煙と同じなんですよ」と吉祥さんが説明されたのが、うまい説明だなーと!!!

タバコを側で吸ってる人がいて、副流煙を吸うと、自分が吸っていなくても、同じかそれ以上の害がある、と言うことは知られてると思いますが、
DVでよくあることの一つに、暴力を受けている側(大抵、妻)が、相手のことを「子どもには一切手は出さないんです」「子どものことは可愛がってくれていて・・・」と言うのがあります。
でも、同じ家庭内でDVがあったら、副流煙吸ってるのと同じで、実際に暴力受けてる人と同じがそれ以上の害があるんです、って言うこと。

暴力は連鎖するってよく言われるのですが、

・暴力は学習することでパワーを増す。

・遺伝でもなんでもない。

・行為の問題ではなく、関係性の問題である。

と言う説明があり、それが広く社会に広まってくれるといいなと思います。
暴力は身体的な暴力だけではなく、本当に様々な形で、力関係に基づいて実行されます。
DVや虐待だけでなく、職場のパワハラ、セクハラなどもそうだし。モラハラや、経済的暴力などもあります。
普通の人は関係ないって思うかもしれないけど、この人の前では、「言いたいことを、言えない」と言うことはかなりの確率で経験したことがあると思うんですよね。
それって、その関係性の中では言いにくいことで、それを言ったらどう思われるか?不安(安全じゃない)っていう感覚はわかると思いますが、それこそが力関係です!
その力関係があるとき、その力を持っている方が、力を行使して場をコントロールすればそれは暴力になり得ます。
もちろん、力関係があることが悪いわけではなくて、力関係があるとしても、信頼関係はつくれるわけで、その信頼関係から関わることはできるわけです。
が、暴力が日常化していると、暴力でコントロールするのが楽で簡単だと学習するんですよね。。。信頼関係を結ぶのは、面倒臭いことに感じるわけです。時間もかかるし、お互いのすり合わせが必要だし。自分の思うとおりにしてくれたら楽、と言うように。

その後に、インリバの3人と吉祥さんのトークセッションでした。
トークセッションのテーマは「被害と加害」
「加害と被害はオモテとウラ」と言うことについてのトーク
アウェアさんがやっているDV加害者プログラムの説明などもありました。
加害者は、もともと被害者であったことがほとんど。
3人の方が、自分が大きくなってからの加害体験について、率直に語ってくださったのが本当に素晴らしくて。自分は、こんなに酷い目にあった!と言う被害者の立場だけで考えるのではなくて、双方向から考えようと言う姿勢がとてもいいなーと感じました。

あと、「長い間、封じ込めてきた怒りを本来の悲しみに変換するための作業を今、一生懸命している」というお話があり、封印して抑圧してきた怒りを自分で抱えやすくするために、さまざまな試みをされているのだなーと感じました。

自分の怒りをもて余してしまうかたは、カウンセリングやセラピーもどんどん活用してもらえたら!と思う。



吉祥さんからは、

DVは病気ではなく、価値観の問題である。(人間を上か下かで見ている)
何かの拍子にスイッチが入る。そのスイッチの止め方がわからない。
加害者プログラムに、カウンセリングの技法は使わない=あくまで、教育プログラムである。
生育とは切り離す。
本人が希望して変わりたい人は、変われる。
だけど、加害者が「変身」するわけではない。関係性は変えることができる、と言うこと。

アウェアの加害者プログラムは、パートナーから同意がないと卒業できない。

 と言うこと、そして、被害者も「べき」に縛られていて、とっても苦しい。自分を許容することができたときに、OKが出せるようになる、と言う話がありました。

その後は、ワークショップで、参加者が4〜5人のグループに分かれて、

  1. 虐待をなくすためにはどうしたらいいのか?
  2. 今日からできる自分なりの支援は?

について対話をし、グループごとに発表。
インリバの3人や、吉祥さんもグループに入って対話しました。なんかすごく貴重!

お話を一方的に聴くだけではなくて、即効性のある解決策はないけど、
一人一人ができること、やれそうなこと、こうなったらいいなと考えることは、とても大切だなと思います。
その機会があってよかった。

わたしはやはり、「話をまるごと聴ける大人を増やす」と言うことをやっていきたいというお話をしました。聴いてもらえる場所が、たくさん増えるといいな、と。
あとは、社会の構造の問題でもあるので、視野を広げ続ける努力を惜しまないことだなーと。

100名の参加者満席で、NHKの取材も入り、夕方と夜のニュースでも放映されていました。
すごく関心が高まっているのかなと思っています。
虐待の当事者が声をあげる、と言うことの影響力もとても大きいですね!


わたしも引き続き、自分にできることで、地道に活動していこうと思います。
性教育、聴く&伝わる講座、境界線などなど、ワークショップやれます〜。
やりたいなー!

まずは、マイヒストリーを語る会かな(笑)

© 2018-2020 akaruitsuki/Mayumi Inaba