アカルイツキ

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父のこと

 

 

私は、20代の頃から長年、父と折り合いが悪かったので

(今は和解した。と言っても、和解しましょう、と手を握ったとかいうわけではなくて、私の内側の変化により、関係性が変わったという感じ)

もし、結婚するなら、父と正反対の人としよう、と若い時に誓っていたことを思い出した。

父と正反対とは、穏やかで(父は暴力的なタイプ)、

頭がよく(父は学歴がなかった)、

私のやりたいことにウンウンとやらせてくれて(父は何もかも許可が必要だった)、

知ったかぶりをしない人(父はわからない、知らないと言うのが死ぬほど嫌いで、知らないことにものすごい屁理屈を言ってそれを強引に通す人だった)

というような感じ。

結婚しないかもなーと思っていた時も長かったけど(笑)

運よく、37歳の時に今の夫と結婚して、2人の子どもにも恵まれた。

 

そして、先日実家に帰った時に、思った。

ああ、そうか、と。

父と正反対の人と結婚しよう、と心に刻んでいたから、この現実になっていると。

 

夫は、たまに、友達に「ダンナさん、カミですか?」と言われてるくらいでw(もちろん神ではないけど)

私がやりたい放題やらせてくれるし、

滅多なことで怒鳴り声をあげるようなこともなく、

義母によると学生時代の成績もかなり優秀だったらしいし、

割と、夫として、申し分のない人だと思う。本当に。

 

父とは正反対だなと。

 

だから、手先は器用でなく、車は運転できず、マメにいろんなところへ連れて行ってくれることはなく、「それやったことないからわからない」と言ってわからないことをやらないんだな、と。

(夫のそれが嫌だと言うのではないのです。念のため。)

 

私が、父の良いと思っていたところも全否定していたんだな、と気づいた。

 

父は、手先が器用で、なんでも自分で作った。

子供の時に使っていた、小さな椅子も机も、父の手作りだった。お金がないのもあったけど。

エアコンを取り付けるのも、父が一人で全部やっていた。普通は、電気屋さんに頼むのだと知らなかったw

車で日本中をどこでも旅するのが好きで、休みのたびに連れ出してくれた。

出かけた時に美味しいお店をどこからか調べてきて(インターネットとかない時代で、父に雑誌を読む習慣はなかったのに、どうやって調べていたのだろうか。)、美味しいものを食べさせてくれた。

夏休みに帰る田舎がないから(東京の下町生まれだったので)と、田舎っぽいところに連れて行ってくれたなあ。

キャンプして、バーベキューして、川で泳いだり。川下りのボートにもいろんなところで乗った。

そして、サバイバルナイフ1本で、父はなんでも作れた。

火を起こして、風除けを作って、テントを張って、、、お父さんに頼めば、なんでも大抵なんとかなった。

毎日、夕食までに帰ってきて、家族でご飯を食べた。

そういう、ちょっと嫌にも思うけど、本当はよかったもの。

ちょっと嬉しかったこと。

お父さんすごいね、と友達に褒められて、内心ちょっと自慢に思ったこと。

みたいなことを、キレイさっぱり忘れて、やられた嫌なことにばかりフォーカスしていたんだなと思った。

恥ずかしくて、隠しておきたいこととして。

どうしても許せないと、許せないことにこだわり続けて、他のことがわからなくなってしまったんだなって。

 

 3歳の息子が、「パパはヒーローだもん!」と言う。

毎日のようにイタズラされてパパに泣かされてるくせにw

「パパはヒーローだから大好き」と言う。

そうか、パパはヒーローなんだね、君には。

私にもそういう時期があったのだろう、きっと。

 

大嫌いだけど、大好き、というようなこと。

どっちもあるし、どっちでもいいのだ。

 

 

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